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 FRPの成型方法 - 第二章 FRPに必要な材料 (基礎編)


◆FRP成形に必要なもの
FRPはガラス繊維と樹脂さえあればいいというわけではなく、樹脂を硬化させる薬品や型からはずれやすくする薬品、出来上がった物を削ったり穴を開けたりする工具、最終の仕上げをする塗料等、様々な種類の材料をそろえなければなりません。
そこで本章ではFRPの成形に必要な一般的な材料の説明をしていきます。

◆FRP成形に必要な材料
●ガラス繊維(GM-380)
ガラス繊維とは、ガラスを太さが5〜10ミクロン(1000分の5-10mm)ぐらいの極めて細い糸状にしたもので、その繊維を集めて糸状にした物を束ねたもので通常は布状にしたものが用いられます。
ガラス繊維の中でも「ガラスマット」と呼ばれるものと「ガラスクロス」と呼ばれるものをよく使います。
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ガラスマット:短く切ったガラス繊維をランダムに重ねて布状にしたもの。 型の曲面にもなじみやすく重ね合わせて目的の厚みにすることが出来る。

ガラスクロス:ガラス繊維の糸を交差させて織って布状にしたもの。 ガラスマットよりも薄いが長い繊維を織り込んでいるので引っ張り強度が強い。 薄く均一な成型品を作るときなどに使用します。


●FRP用樹脂


(GM-380)

FRPの成形で使用する樹脂としてポリエステル樹脂(HB-PS40)がもっとも一般的です。 ガラス繊維を重ねたものをポリエステル樹脂で固めたものがFRPとなるわけです。


(HB-PS40)

●硬化剤(HB-PEM100)
ポリエステル樹脂は、単体では固まりません。 硬化剤を適量加える事で化学反応が起こり硬化していきます。 硬化剤の量は樹脂の量と作業時の温度によって異なってきます。
HB−PS40 100gあたりの硬化剤の量は以下のようになっています。

温度

加える硬化剤の量

10℃

1.5〜1.7cc

15℃

1.2〜1.3cc

20℃

1.0cc

25℃

0.7cc

30℃

0.5cc


(HB-PEM100)

●離型剤
硬化した成型品を型から取り出す際に製品が型にくっつかないように型の内側に塗り込みます。
硬化剤には2種類あり、ワックスの様に表面をツルツルにするものと型の表面に薄い皮膜をつくり型にくっつくことをふせぐものがあります。(両者の併用をおすすめします。)

離型剤A(HB-KEM100):乳白色の液体で型にすり込むように塗り、拭き上げることで細かい凹凸に入り込み型からはずれやすくします。
離型剤B(HB-PVC100):濃いブルー色の液体で硬化剤Aを塗ったあとに型の表面に薄く塗っていきます。
乾くと型の表面に薄い皮膜を作り、成形後成型品にくっついて剥がれるようになります。


(HB-KEM100)


(HB-PVA100)

 

溶剤(洗浄用)
FRP成形で使用したローラーや刷毛等は樹脂が固まると再使用不可能になってしまいます。
従って使用した刷毛等は樹脂が固まる前に樹脂を洗い流してやる必要があります。
通常はアセトンと呼ばれる溶剤を使います。
アセトンは揮発性が非常に高くとても引火しやすい液体なのでHuckleBornではHBクリーナーを使用して、水と一緒に洗い流す方法をお勧めします。


(HBクリーナー)

(HB-AS1000)



 

 

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