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FRPの成型方法 - 第五章 カーボンボンネットを作ろう その1
◆カーボンボンネットについて
ドライカーボンとウェットカーボンについて カーボンを用いたFRPにはドライカーボンとウェットカーボンという2種類の工法があります。 ドライカーボンはレーシングカーや航空宇宙部門の部品にも使われている工法で、樹脂を含ませたカーボンクロスを型に貼り、高温・高圧で焼き固める方法です。 利点は強度を保ったまま超軽量製品の作成が可能になります。 欠点は高温・高圧で成型する設備がほとんどない事とコストが非常に高くつきプライベートレベルでは困難なことです。 次にウェットカーボンというのは前章でも説明してきた普通のFRPの成型の際に、ガラス繊維の替わりにカーボンクロスを使用する方法です。 利点はプライベートレベルでも作成出来、FRPの作成に近いコストでカーボン模様の製品を作成出来ることです。 欠点はドライカーボンほど軽くは出来ないということになると思います。(とはいえノーマルの鉄ボンネットに比べるとかなり軽いと思います。) 市販されているカーボンボンネットのほとんどもこの製法で作成されています。
カーボンボンネットか普通のFRPボンネットか? カーボンクロスはガラスマットと比べると高価ですし、強度もそれほど変わりません。 でもFRPボンネットの場合はボディ色と同等の塗装が必要です。 塗装を業者にお願いするとなるとそこそこ費用もかかりますので塗装の費用も込みで考えると見た目にもかっこいいカーボンボンネットならそれほどの値差もないのではないかと思います。
型は必要か?